お祝いの夜

7月21日、いわきの有志の皆さんに、とてもすばらしい祝賀会を開いていただきました。 「せっかくなので、早いうちにお祝いしたいですね」と志賀忠重さんが声をかけてくれたのは受賞の知らせの翌朝。 山の家で気軽な感じでやるんだよね、と思い込んでいた私は、 「いいですねー、やりましょう、祝賀会!」 などと気軽に答えていたものですが、なぜか日を追うごとにどんどんゴージャス感と規模がどんどん膨れ上がっていくことに。 当日の朝、「ついに出席者が100人を超えました」と聞き、少しビビりながら、家族や友人たちといわきへ向かいました。 東京はすごい猛暑だったけど、万本桜の山はだいぶ涼しく、いつも通り日陰でハンモックをしたり、ブランコしたり。そして夕方から会場のワシントン・ホテルへ。 司会は津田大介さん。ほかに用事があったのにわざわざいらしてくださいました。 (ありがとうございます!!!) そして、いつもは山仕事で汗や泥にまみれながら、わははーと笑いながらお茶を飲んでいるみなさんが、今日ばかりはピシッとした素敵な格好をしてすましていることに感激。 大きな垂れ幕や花やバルーンに囲まれて、 いやあ、マジですか!? たった二週間でこんな祝賀会が実現できるの!? と驚いてばかり。 取材を受けていただいた大勢の方はもとより、来賓の方には、いわき市長の清水敏男さん、そして集英社の方々、そして地元の書店さん、志賀さんのご親戚やご友人、じゃんがらチームの皆さんと、もうたくさんの方がいらっしゃいました。 私は始まって3分で涙腺がおかしなことに。 なんでしょう、あたたかな雰囲気にやられてしまったようです。 嬉しかったこと

その日、私は……(その1)

人生で忘れがたい日というのは何度かあると思うのだけれど、今年の7月7日は間違いなくその一つだろう。もうなんというか、とてもとてもありがたいことに、書き下ろし作品『空をゆく巨人』が第16回開高健ノンフィクション賞を受賞したのである。 ここ二年ほど取材をしていた、あの物語。現代美術界のスーパースターである蔡國強さんといわきの会社経営者であり、いわき万本桜プロジェクトを進める志賀忠重さんの三十年の交流を追ったものだ。 「忘れがたい」などと言った後におおいに矛盾しているのだけれど、人というのはあっという間に物事のディテールを忘れるものだ(印象はあまり忘れないけど)。だから、今のうちに「あの日」のことを書き留めておきたくなった。 ちなみに、開高健ノンフィクション賞というのは未発表作品に与えられる賞である。だから、自ら募集要項に沿って応募しなければならない。それが、以前いただいた新田次郎文学賞とは最大の違いである。(新田次郎賞は前年に出版された幅広い作品の中から選ばれる) どうして今さらながらに賞に応募したのかという理由はいくつもあるのだけれど、ひとつは自分のなかで目標が欲しかったことだ。今まで4冊の本を出版してきたわけだけれど、どの本もあっとい間に本屋さんで見なくなった。たまに見つけると、やったー!という感じ。 しかし、物書きとして身を立てていく以上、このまま漫然と満足してていて良いのだろうかという気持ちもあった。 せっかくなので、なにかそれまでの書き方や作風にこだわらないで、新しいことにチャレンジしたり、いままの自分から脱却してみたい。しかし、漠然と脱却するというのはよっぽど意志の強い

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