お腹の中の記憶

土曜日からいわきの回廊美術館に蔡さんがやってくるということで、 私も取材がてら行ってきた。実は今いわきについての本を書こうかなと思っている。 今回の取材はドタバタなので、娘のナナは、実家にいる母と私の妹に預けた。 金曜日の夜はとりあえず私もナナも実家にお泊まり。 ナナは実家が大好きなので、保育園でも「今日ね、ババんち行くの!」と誰かれ構わず自慢していた。 さて、その夜はみんなで美味しい夕飯を食べながら、ある人の出産の話をしていた。 私が「突然破水しちゃってね、すごい困ったんだって」などと言ったら、 それまで、ご飯そっちのけでおもちゃであそんでいたナナが だーっと私の方に走ってきて、お腹の上にダイブ。そして、 「ナナねー、ママのお腹から出てきた!」という。 思わず「えっ!」と固まった。 そして、すぐに床の上にうずくまって「こうやって入ってた!」と実演してくれた。 おおー!君はお腹の中のことを覚えているのかー! 映画「かみさまとのやくそく」を見て以来、 いつか聞いてみようと思ったけど、その日は突然にやってきたようだ。 わあ、と感動しつつも、そうか、そうか、やっぱり覚えてたか、みたいな気持ちもあった。 子供が胎内の時の話をしてくれたというエピソードは意外と多い。 昨夜、いわきから帰ってきて、改めて寝る前に「ねえ、ママのお腹の中はどうだった?」と聞いたら、「あったかかった」と答えてくれた。 「その時、ママはなんか言ってたかな?」と聞いたら、「ママは、ガガガって言った」との事。よくわからないが、私が陣痛が痛すぎてずっと叫んでいたからだろうか。 とにかく、やっぱり胎内記憶はあるんだなあ。

「家族最後の日」(植本一子さん)を読んで

この間、仕事が少しだけ早く終わったので、植本一子さんの個展に駆け込んだ。 前日に新刊「家族最後の日」を読み終わったばかりなので、写真と本が見事にシンクロ。 私はつい最近まで植本一子のことは全く知らなかった。 この間、ミシマ社の雑誌「ちゃぶ台」をなんとなく読んでいたところ、彼女のエッセイが収録されていた。エッセイはかつて好きだった恋人について書いたものなのだが、非常に心に突き刺さるものであった。こういう読みこちの文章ってかつて読んだことがないような。 すぐにどんな人なのだろうかと調べたら、新刊「家族最後の日」が出るとわかった。すぐにアマゾンで予約すると、数日後に到着。一日で読了した。 「家族最後の日」。 とても美しい佇まいの本だ。 ツルっとした赤いカバーに大きな写真の帯。 その赤さは誰かが流した血のような濃い赤。 そのタイトル通りに、ただただ静かなる衝撃をあたえてくれる本だった。 最初の章は実のお母さんとの絶縁、次は義理の弟さんの自殺、そして最後に旦那さんのガンの発覚、入院と続く。こう書くとショッキングだが、ただショッキングなだけではない。その中で一子さんは二人の子どもたちと“日常”を生き続ける。それが静かなる衝撃をあたえくれるのだ。 一子さんの言葉は、ひとつも大げさにしたり飾ったりすることがない。あったことを、そのまんま、詳細に描いていく。だから、その言葉をすっと包丁で切ったら本当に血が出そうなほどに生々しい。 そうだった、誰かが死んでも、誰から病気でも、とても、とても辛くても“日常”は続く。ご飯は食べないといけないし、洗濯物は溜まるし、子どもたちは学校に行くし、自分も仕事があ

今日の一言。”Bad Dudes”って雑すぎる

トランプ氏が就任してたったの一週間ということが信じられない。 あれから、アメリカと世界が激震している。 どうなっちゃうんだろうとハラハラして目が離せなく、久しぶりに英語でいろんな記事を読みまくっている。 日本にいる私にさえハラハラするのだから、アメリカ本土では大嵐が吹き荒れているような状態だろう。 「サンフランシスコ市がトランプ氏提訴、大統領令「違憲で非米国的」 http://jp.reuters.com/article/sf-sues-trump-idJPKBN15F2H2 サンフランシスコ市がいう、”非アメリカ的”という言葉が象徴的だ。そうそう、トランプ氏は確かにアメリカ的でじゃない。少なくとも私がアメリカで大好きな価値観がまったくない人である。 サンフランシスコはまさに移民、難民だけではなくあらゆる人にとってもサンクチュアリ・シティー(聖域都市)として機能してきた。多様な価値観や宗教、生まれ、ジェンダー、セクシュアリティ、そして素晴らしい教育機関やそこが生んだビジネスを原動力として、魅力的な街になった。 今は、この”アメリカ的”価値観を共有する市民、司法、地方自治体や企業に希望を見出すしかいない。 それにしても、彼のツイートの"Bad Dudes"(悪い奴ら) には笑ってしまった。今まで"Bad Dudes" なんていうざっくりと雑すぎるスラング連発の大統領がこの世界にいただろうか? いや、雑すぎるよ。

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